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リアーネたちを見送ったマニは、もと来た道を戻ろうと、また茂みに入っていった。
だが、そこにはよく見知った人影が立っていた。
「ソル…聞いてたの?」
「マニは、あたし達が勘違いしてると思うの?」
ソルは、両手を強く握り締めてマニに聞き返した。
「そうだよ。僕らの教えられたヘル人と、アールはあまりにもかけ離れてた。さっき確信したよ。ソルも見てたんでしょう?僕は、アールと戦いたくは無い」
「あたしはヘル人が悪でも善でも何でもいい。あたしはマニについて行くの。これ以上、マニが何かに縛られるのは見たくないよ…フォルセティも、きっと悲しむよ」
ソルは、ポロポロと涙を流し始めた。
「二人で、ビルギッタ様のところに帰ろう?そしてもう一度、フォルセティの御役に立とう」
マニは優しく、強くソルの手を取った。
「……うん…!」
ソルは幸せそうに、マニの手を握り返した。
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LS \ end
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