柳  with
「これ知ってる?・・夢で見たんだ、・・・凛も見た?」

特別訓練の事だろう
私はこんな不気味なもの、見たことが無い。
私がよく見るのは緑の・・暖かい自然と・・もっと暖かい・・

「僕は、これが僕たちを自由にしてくれるように見えたんだ」
そこに描かれたものを見て、私の見た夢と、柳の見た夢は全く別だと確信した。
「これを頼れば、輝にも会えるかもね」
柳の笑顔は赤いクレヨンで描かれた杖に向けられていた。
「輝にも、藍ちゃんにも、会わせてくれる・・・僕の見た・・・・・白・・」
それだけ言って、柳は倒れた。ぐったりとする柳を、地下の奴等が運んでいった。

私の部屋より日のよく当たるこの部屋に差し込む夕日はとても眩しくて、思わず目を背けた。